今回は学生広報チームのメンバーの山岸さんにインタビューさせていただきました。山岸さんは社会人として報道記者として働かれた後に、医学部に入学されたという異色の経歴の持ち主です!報道記者時代の話、医学部での生活など、様々なことを伺いました。ぜひ、ご覧ください!
まず、以前の大学や社会人時代のお話を伺いました!
――神戸大学に入る以前の大学では、どのような勉強をされていたのですか?
理系の学部に入学しましたが、元々文系の学問や歴史・文化財にも興味を持っていました。そこで専門に分かれる3年生時から考古学を専攻し、文学部を卒業しました。
――大学卒業後は報道記者として働かれていたとお聞きしました。具体的にはどのようなお仕事をされていたのですか?
テレビ局でニュース番組の制作に携わっていました。ニュースの構成を組み立て、それをいっしょにロケに行くカメラマンさんに事前に共有することで、効果的な映像を撮影できるようにします。撮影をしている間に、自分は担当者に取材するなどして情報を集めて、記事を仕上げていくという流れです。新人時代は災害や事件・事故の取材が多かったですが、考古学の知識を生かし、歴史の話題など幅広く何でも取材していました。
他にも、ニュースの中で流れる5分間くらいの特集や、30分以上の報道番組の企画・制作も行ったことがあります。
――企画・制作は普段からアイデアを考えて制作するのですか?
普段から自分が興味を持っていることを調べ、担当者に取材できないか交渉したり、映像化に向けて事前取材したりしていました。
――報道記者時代で印象深い仕事はありますか?
災害報道の仕事です。当時自分が住んでいた地域を豪雨が襲い、普段見慣れていた景色が一変したということがありました。そのとき私は冠水した街を撮影したり、被害状況を取材したり、被災された方々にインタビューを行ったりしました。また、自分は東日本大震災の直後に入社し、被災地へ取材に行く機会もありました。災害が人の生活に与える影響の大きさを肌で感じ、強く印象に残っています。
次に、医学部でのお話を伺います!
――報道記者から医学部や医師を目指したきっかけは何ですか?
元々、科学番組を作りたくてテレビ局に入社したのですが、科学者や研究者の方の取材をするなかで、自分自身で研究をしたいという気持ちになりました。災害時に命の重要性を再認識し、命を救う手段として報道はとても大切ですが、医学なら直接的に人を救うことができると考えました。医師なら人を救うことと研究を両立できると考え、医学部に再入学することを決めました。
――数多くある医学部の中で、なぜ神戸大学を選んだのですか?
大学の研究力を比較した指標で、神戸大学が医学研究分野において高く評価されていると知りました。自分は研究に興味があったので、神戸大学を意識しました。また、神戸の街自体が素敵だと思っていたのも理由のひとつです。
――社会人として大学に再入学されて、大変だったことはありますか?
やはり年齢差もあって友達があまり出来なかったですね(笑) 勉強の情報交換が出来ず、一人で勉強しないといけないことがほとんどで大変でした。
――医学部で経験してよかったと思うことはありますか?
基礎医学の研究を経験できたのが本当によかったなと思います。基礎医学は、例えばがん細胞の成り立ちなど生命科学の根本的な研究をする学問です。研究を通じて、医学の根底に触れることができたのはよかったと思います。
――研究の点から見て、神戸大学のいいところは何でしょうか?
研究室に面倒見のいい先生が多く、細かい実験手技など親身に指導してくださりました。毎週行われる定期ミーティングでは、学生全員が進捗報告など発言をしてフィードバックを貰える機会があり、本当にいい研究室でした。
――今後はどのような医師を目指していきたいですか?
脳外科や救急科の医師になりたいと考えています。くも膜下出血などの急性疾患の患者さんに、できるだけ後遺症が残らないように治療できる医師を目指したいです。医学部の卒業後は、初期研修の2年間でいろいろな診療科をローテーションするので、そこでさらに興味を広げていきたいと思っています。
○取材を担当した学生のコメント
今回は、学生広報チームでご一緒させていただいていた山岸さんの経歴を聞いて、びっくりしたことをきっかけに取材をお願いしました!山岸さんのお話を聞いていると、興味を持ったことに対して、何事も積極的に向かっている印象を受けました。それと同時に大変な努力もされているんだろうと思います。
たくさんの興味深いお話を聞けましたし、自分にとって大変勉強になりました。山岸さんの物事に対する積極的な姿勢を、自分も見習っていきたいと思います!お忙しい中、ありがとうございました。(中尾)