神戸大学学生広報チーム・活動報告

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【取材報告】留学経験者インタビュー・経済学部4年李潤さん (オーストラリア)

今回は、神戸大学の全学協定校であるオーストラリアのクイーンズランド大学に1年間交換留学をされていた、経済学部4年の李潤さんにお話をお伺いしました。

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 ――なぜ留学に行こうと考えたのですか?

きっかけは高校時代アメリカに3週間研修に行った時で、現地で様々な国の人や自分と考えの違う人と交流しました。その経験が自分にとってとても楽しくて、その時は3週間と短い期間だったので、次は長期で留学をしてみたいという気持ちになりました。あとは海外で生活してみたいとずっと思っていたので。

――なぜオーストラリアを選ばれたのでしょうか。

英語を使いたいという気持ちもあり、英語圏の国と決めていました。アメリカは既に行ったことがあるので、それ以外の国で学んでみたいという気持ちが強かったです。そして色々な価値観やバックグラウンドを持つ人と交流したいとも考えていたので、多国籍国家であるオーストラリアとカナダに絞りました。最終的には語学水準を満たすことができた2校に出願し、第1志望だったクイーンズランド大学に行くことになりました。

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――英語圏への留学ということで、他国よりもさらに語学レベルが必要だと思いますが、英語の学習はどのようにされていたのでしょうか。

留学するためにIELTSのスコアが必要だったので、その対策本を1冊買って勉強していました。特に効果があったのが夏休み最後に開かれた大学の10日間IELTS対策講座で、ここでみっちり勉強してそのまま本試験を受けたら、必要水準の6.5を取る事ができました。この講座がなんと無料だったんです(笑)。結果的に1度のみの受験で済みました。

それから留学中は、色んな人と話してスピーキングの力を付けていました。分からない事があれば必ず尋ね、また結論ファーストでとにかく相手に伝わるように意識して話していました。地道ですがこういったことを続けることで、留学前後で特にスピーキングの力を上げることができました。

――授業はどのようなものを受けられていましたか。何か日本とはシステムが違いましたか。

ノンファカルティーでの留学(学部を指定しない留学)だったので、特定の学部の授業だけでなく色んな分野の授業を取っていました。マーケティング、マネジメント、ファイナンスなどを履修していました。週に4つほど授業を取っていましたが2日間に固めて受講していたので実質週2です(笑)。クイーンズランド大学の良い所は、自宅でも授業の録画を見られる所で、巻き戻したりもできるので休んでしまった時でもそれを見れば勉強することができます。また大学公式の過去問サイトがあり、試験の時はそれがとても役に立ちましたね。

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――続いて、留学中の生活についてお伺いします。1日をどういう風に過ごされていましたか。そして何か現地でハマったものなどあれば教えて下さい。

平日は基本的には勉強、ジムでの運動、友人との雑談などをしていて、よくNetflixで映画も観ていました。週末は友人と呑みに行ったりもしました。特に留学に行ってからランニングにハマって、2日に1回ランニングマシンで10km走っていました(笑)。実際に現地でハーフマラソンにも挑戦して完走しました。

そして留学中は結構自由な時間が多いので、読書をしたり自分の事について考えたりする時間が増えました。そういった時間は日本にいると中々取れなかったので、自分の内面やこれからの事などについてゆっくり考えることができ、とても有意義でした。

――よく友人と出かけられたみたいですが、寮に住んでいたのですか。

初めの4ヶ月は大学の寮に住んでいました。大学に近く設備も良かったのですが、家賃がかなり高かったので、残りの8ヶ月は引っ越してシェアハウスに住んでいました。トイレ・お風呂・キッチンは共同でしたが、ご飯を食べるときはリビングに出てきてみんなで集まり談笑していたので、とても楽しかったです。

このシェアハウスでの交流のおかげで、かなり英語力も伸びた気がします。寮の時は日本人も多く、どうしても日本語を話す機会が時々できていましたが、シェアハウスでは完全に英語のみ使用する環境だったので、それが良かったのかもしれません。

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――今回の留学で成長したことや得られたことは何でしょうか。

自分の意見をしっかり持つようになりました。留学前は優柔不断で、周りに歩調を合わせることが多かったんです。ですが、留学における日々の生活や授業のグループディスカッションを経験していく中で、その性格は変わっていきました。他の留学生達は皆自分の意見を強く持っていて、発言しないということは楽しくないとかやる気がないという風に捉えられました。そう思われるのはとても辛かったので、勇気を出して積極的に発言し意見を主張するようになりました。

そして明確な目的を持つことの重要性も学びました。目的がクリアだと、それを達成するために逆算して何をすれば良いのかがはっきりしてきます。そしてモチベーションも高く保ちながら日々の生活を送ることができます。

 ――これから将来どのようなことをしていきたいですか。

また海外に住んでみたいです。自分のしたいことに自由に取り組める環境があり、そして様々なバックグラウンドの人がいて、個性を尊重し合う所がとても気に入っています。

そして将来的には子供達の国際交流に関わるような仕事ができたら良いなと考えています。子供達が色んな可能性を持って成長できるように、小さい頃から多くの人と出会い様々な考えや価値観と触れあう事で、本当に自分のしたいことを見つけて欲しいという思いがあります。将来そういった事をしていきたいと考えているのですが、そこに至るまでには様々なアプローチがあり、今はまだ悩んでいる状況です。私は現在休学しているので、就活も含めてその辺りはじっくりと考えて行きたいと思っています。

  ――最後に、留学を考えている後輩達に向けてメッセージをお願いします。

留学は目的ではなくて手段なので、留学後に何をしたいであるとかその先の事を考えて留学生活を送ると、必ず自分にとって有意義なものになります。楽しいこともたくさん待っているので、皆さん頑張って下さい!!


〇取材を担当した学生

  • インタビュー:経済学部4年 田中凌太