神戸大学学生広報チーム・活動報告

メンバーが取材した神戸大学の情報をお届けします!

【特別企画】手話サークル「ぺんぺん草」(ラジオ)

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10/25(金)に放送された神戸大学Radio!は、手話サークルの「ぺんぺん草」の学生にゲストに来ていただきました。手話サークルということなので、今回は特別に、ラジオの放送内容を記事にしてみました!ぜひ多くの方にお聴き&お読みいただければ幸いです。

※記事化するにあたり、ラジオの放送内容をカットしたり、修正したりしています。ラジオの音声そのままではありませんので、ご了承ください。


自己紹介とアイスブレイク

樋口:皆さんこんばんは、神戸大学広報課の樋口です。いつもは学生がパーソナリティーを務めているこの番組ですが、今回は久しぶりに、ピンチヒッターで広報課の職員がお送りします。

樋口:さっそくですが、神戸大学にはボランティアサークルがたくさんあります。興味のある方はぜひ「学生ボランティア支援室」のサイトを見ていただくと、登録団体の一覧が載せてあるのですが、今回はその中から、手話サークル「ぺんぺん草」のメンバーにお越しいただき、お話を聞いていきたいと思います。

佐藤:手話サークル「ぺんぺん草」の、医学部医学科3回生の佐藤と申します。よろしくお願いします。

ナウ:私は経営学部3回生のナウと申します。マレーシアからの留学生です。よろしくお願いします。

樋口:よろしくお願いします。さて今、収録を行っているのが10/10で、新学期が始まったばかりなのですが、お2人は夏休みをどう過ごされましたか?

佐藤:医学科では夏休みに試験がありまして…。それが9月の真ん中以降にあったので、何もなしで遊べたのは10日間くらいでした(笑)。

ナウ:僕は驚くくらい何もなかったです(笑)!バイトとかをしていましたね。一応マレーシアに帰省もしたのですが、1年ぶりに帰ったのに、10日間くらいしかいなかったので、お母さんから「短っ!」と言われました。

手話について

樋口:そうですか(笑)。なるほど、ありがとうございます。では、さっそく本題の方に入っていきたいと思うのですが、手話サークル「ぺんぺん草」について、どういったサークルなのか教えていただけますか?

佐藤:はい。「ぺんぺん草」は、神戸大学総合ボランティアセンターという団体の一部として活動しています。手話を使って色々な活動をしているんですけど、基本的には「手話を覚えて楽しもう」というゆるめのコンセプトでやらせていただいています。これを絶対しろ、みたいなことはなくて。ゆるさが売りみたいなところがありますね。メンバーは30人くらいいます。

樋口:六甲と名谷のキャンパスで分かれて活動されているとか。

佐藤:そうですね。一応六甲と名谷で分かれて、代表もそれぞれに1人いて、 姉妹団体のような感じになっています。でも一緒に活動することが多いので、あまり分かれている感じはないですね。

樋口:なるほど、ありがございます。じゃあ、活動の内容について詳しく聞いていきたいと思んですけど、まず私、手話を恥ずかしながら全然知らなくて。ラジオで説明しろというのも酷な話だと思うんですけど、例えばどういうのがあるんでしょうか。

佐藤:例えば、「お疲れ様」だとラジオでも伝わりやすいかもしれないです。左手と右手をグーにして、手首を交差させてください。それで、コンコンと、手首同士を叩いてぶつける。これで「お疲れ様」の意味になります。

ナウ:これが、簡単でよく使うので、1回生が一番初めに覚える手話だと思います。あと、手話って、手の動きだけじゃなくて、表情とかジェスチャーも、文法の一つに入るんですよ。例えば、疑問文とか、文の最後の「?」をわざわざ手話で表さずに、自分の表情で、ちょっと顔を傾けて、聞いている様子を表すこともあります。

佐藤:「全身を使ってやりなさい」っていうのがよく言われるんですよ。

樋口:なるほど。練習とか勉強はどうやってしているんですか?

佐藤:サークルで「とにかく手話でしゃべる」という感じですね。日常会話の中で覚えていこうみたいな。集まったらもう自然と手話を使う感じです。

ナウ:手話って、英語や日本語と一緒で、やっぱり実際に相手がいて、しゃべって練習するのが一番じゃないかと思います。相手からも色々教えてもらったりするので、それが一番の練習になったと思います。

樋口:ちなみに、日本とマレーシアの手話は違うんですよね?

ナウ:そうなんですよ!僕は日本に来る前から手話をやりたいと思っていたんですね。で、日本の大学に来て、このサークルがあったので入ったんですけど、入る前は手話が世界共通だと思ってました。でも実際は国ごとに違う手話があって、だから僕はマレーシアの手話は全然分からないんですよ!

樋口:そうなんですね、それはちょっともったいないですね!ちなみに日本の手話って、「標準語」みたいなのはあるんですか?

佐藤:実は、地方によってバラバラなんですよ。関西と関東でも全然違ってて、1つの日本語の単語に対して、違う表し方がそれぞれあったりもします。

ナウ:手話の辞書があるんですけど、それに乗っているのは、基本的には関東とか東京で使われているものがメインになってますね。

「ぺんぺん草」の活動内容と六甲祭

樋口:なるほど、ありがとうございます。では、活動内容について教えてください。「合同活動」とか、「学童保育所での講座」というのをされているとお聞きしたのですが…。

佐藤:まず、さっき六甲と名谷でそれぞれあると話したと思うんですけど、月に1、2回くらい集まって一緒にするのが「合同活動」です。場所は三宮などの集まりやすいところで行っています。長期休みには週に1、2回になることもあります。

ナウ:ぺんぺん草では「楽しい企画を通して手話を学んでいく」みたいな風潮というか、スタイルがあります。ジェスチャーゲームや伝言ゲームなどをちょっとアレンジして、手話を使ってゲームをしながら学ぶというのが多いですね。

ナウ:それから、東灘区に「つむぎ」という学童保育所があって、そこで小さな子どもたちに手話を教えています。普段学生が勉強するための企画と、子ども相手の企画はやっぱり違うので、写真やイラストなども使って、興味を持ってもらえるよう工夫しています。子ども向けの歌に手話をつけて、一緒にやることもありますね。

樋口:11月9日と10日に開催される六甲祭で、ぺんぺん草も企画を行うとお聞きしたのですが、どんなことをするのでしょうか?

佐藤:六甲祭では、ぺんぺん草は2つの企画をします。1つは「King of Stage」への出演です。これは、いろんな団体が出演するステージなんですけど、ぺんぺん草は10日のお昼ごろに、手話歌を披露します。ゆずの「イロトリドリ」、いきものがかりの「笑顔」、それとback numberの「高嶺の花子さん」の3曲をやる予定です。

佐藤:そしてもう1つが、教室での展示です。手話を初めて見る人に分かってもらうための企画を行ったり、勉強になる展示を模造紙で作ったりしています。

ナウ:手話のことを知りたい人や、ちょっと興味があるなという方は、ぜひ教室かステージに来てもらったらいいなと思います。挨拶とかだけでも覚えていってほしいです。

手話について知ってほしいこと

樋口:手話や聴覚障害のある方について、「こんなことを知ってほしい」というのはありますか?

佐藤:僕がまだ手話があまり分からない頃、分かる人同士で会話しているところに、自分が入っていっていいのかなって思っていたんですけど、初心者の人でもどんどん話に入っていって質問したりすれば、すごくやさしく教えてくれる人がたくさんいます。なので、ぜひ、壁やハードルを感じずに、関わっていってもらったらいいよというのを知ってほしいです。

ナウ:手話を知らない人からしたら、固いイメージがあるかもしれないんですけど、実際に手と表情やジェスチャーで会話が成立した時はすごく嬉しいですよ!

佐藤:めっちゃ分かります。通じると、なんとも言えない嬉しさがあります。

樋口:なるほど。聴覚障害のある方とお話しする機会は、サークルで定期的に作ってたりするんですか?

佐藤:うちのサークルの中には今、聞こえの違う方はいないので、地域の手話サークルへみんなで行ったりしています。

樋口:手話ができなくても、聴覚障害のある方が困ってるときにこういうサポートができるよ、みたいな知ってほしいことはありますか?

ナウ:多分、耳が聞こえなくても、口話を読み取れる方は多いと思うんですよね。

佐藤:だから、手話ができなくても、口をはっきりあけて、ジェスチャーとかをうまく使うと、結構伝わったりします。

ナウ:あと普通に、携帯で文字を打って見せてもいいと思うし。そういう感じで接してみてもいいんじゃないかなと思います。

サークルに入ったきっかけ

樋口:佐藤さんは、手話サークルに入ったきっかけは何だったのでしょうか?

佐藤:最初はちょっと興味あるかな、くらいの感じでサークルに入りましたね。サークルの雰囲気もすごくよかったので。入ってから、先輩が手話で話しているのを見て、自分もできるようになりたいなって、よけいに興味がわいてきました。

ナウ:僕たちが1回生のとき、先輩が手話でばーってしゃべってて、急に笑い出したりして(笑)。何を話しているんやろな、っていうのはあったよね。すごいな、自分もそういう風にしゃべりたいなと思いました。


まだまだ話はつきないのですが、あっという間に時間が来てしまいました。2人がとても仲がよく、サークルの楽しそうな雰囲気が伝わってくる収録でした。六甲祭に来る方は、ぜひ「ぺんぺん草」の展示とステージをチェックしてみてくださいね!