みなさんは「演劇」を見に行った経験がありますか? どうしても教養のある人が行くような敷居が高いイメージを持つ人が多いと思います(僕もそうでした)。 しかし神戸大学には、そんな人にこそ知ってほしい、誰でも楽しめるハイテンション・ハイテンポの演劇を作る熱い思いを持ったすごい演劇部があるんです!
今回の取材は、12月に公演を控える神戸大学演劇部「自由劇場(ジゲキ)」の部長・千葉和輝さん(経済学部3年)と、演出を務める花山陸さん(国際人間科学部2年)にお話を伺いました。
――—「自由劇場」とはどのような団体ですか?
千葉:自由劇場は、神戸大学公認の今年創部42年目を迎える演劇部です。
部員は現在63名が所属していて、1回生から4回生まで大学・学部を問わず様々な人が在籍しています。毎年5回の公演を行っていて、昨年2017年の観客動員数は3252人でした。これは学生の演劇団体としては、関西最大の動員数です。
また今年2018年では、これまでの3回の公演で1600人を集客していて、今は去年の動員数を超えることを目標に12月の公演に向けて頑張っています!
自由劇場では、公演の一か月半前から主に学生会館で練習や準備を始めます。週4回活動を行っていて、演技の練習や、担当する部署での作業に励んでいます。
少し具体的にお話すると、役者は発声練習や動きの練習を行い、スタッフである宣伝美術はポスターを作ったり、照明は光の調節をしています。他にも舞台を作るためにたくさんの作業があり、各自が責任をもって取り組んでいます。
また全体、部署ごとで何回もミーティングを行い、全員が納得のいく公演を作るということは徹底しています。
――—色々な部署があるようですが、各部署の仕事を教えてください!
花山:今回の公演では10程の部署があり、各部署に部員が兼任もしながら4人から8人程度所属しています。簡単に各部署の仕事を説明しますね。まず、
- 演出…映画でいう監督にあたり、本公演のトップを務めます。公演ごとに演出は異なります。
- 舞台監督…公演をマネジメントする役割を果たします。
- 制作…公演の宣伝をビラやSNSを用いて行います。
- 美術…舞台を手掛け、今回は小道具も使っています。
- 音響…演劇の雰囲気に合ったBGMやSE(サウンドエフェクト)を探します。
- 照明…色々な光を用いて舞台をデザインします。
- 振付…役者のダンスやパフォーマンスの振付を考えます。
- 衣装…今回の公演であれば着物、袴を作っています。
- 宣伝美術…広報に使うチラシ、ポスターなどを作ります。
演劇をするだけでなく、部員の個性を生かせる仕事がたくさんあります。大学・学年を問わず部員は募集中なので、興味のある方は連絡して頂けると嬉しいです!
――—12月の公演の見どころを教えてください!
千葉:本公演「Sly Dogs」は、天下無双の兵(つわもの)と呼ばれる戦国武士「宮本武蔵」を題材とした演劇です。史実に完全に沿った内容ではなく、宮本武蔵を知らない人でも楽しむことのできる内容になっています。また一年ぶりに殺陣(刀を使った決闘)を披露します。
花山:演出として音や光にこだわり、お客さんを圧倒する芝居を心掛けています。映画感覚で見られる作りになっているのでテンポがよく、120分があっという間に感じると思います。
――—最後にメッセージをお願いします。
千葉:僕としては、神戸大生にもっとジゲキのことを知ってほしいと思います。花山君が言ったように、ジゲキの演劇は映画のような劇にすることを心掛けているので、敷居が高いと思わずに、まずは見に来てほしいです。「お客さんに最高のエンターテインメントを届ける」ということは、部長として心掛けてきたことなので、きっと楽しんでいただけると思います。またこれは僕たちの代が引退した後も後輩にも忘れないでいてほしいことです!
花山:とにかく来てくれたお客さんが劇の時間、非日常を楽しめることを心掛けています。次の公演に向け部員全員が一丸になって取り組んでいるので、ぜひ見に来てください!
12月の公演は、一年間の中で全学年の学生が参加する大きな公演だそうです。この記事を読んで少しでも興味を持った方、ぜひ一度「ジゲキ」をご覧になってはいかがでしょうか。
★公演情報
「SLY DOGS」
作・演出:花乃山親方
日時
- 12/13 木 17:30
- 12/14 金 17:30
- 12/15 土 13:30/18:00
- 12/16 日 13:30
場所
出光佐三記念館 六甲台講堂
詳細
取材を担当した学生
経済学部3年 前田 真我
納得のいく舞台を作るための熱い思いを聞くことができました。想像以上にたくさんの部署があり、部員それぞれが活躍できる場があると感じました。12月公演を楽しみにしています。