神戸大学学生広報チーム・活動報告

メンバーが取材した神戸大学の情報をお届けします!

【キラリ☆神⼤団体】Vol.8 ごみじゃぱん~誰でも簡単にできるエコ~

今回取材させていただいたのは、「ごみじゃぱん」。神戸大学経済学部の石川ゼミ生を中心としたNPO法人で、「無理なくごみを減らす」ための活動をされています。これまで、ゼミとして様々な活動を行われていましたが、今後はサークルとして活動をすることになり、新しいメンバーを大募集中とのこと。一体どんな団体なのか、石川雅紀教授と、ゼミ生の森川桃子さん(経済・4年)にお話を伺いました。

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――—まずは、森川さんにお聞きします。ごみじゃぱんでは、どのような活動を行っているのですか?

森川さん:主な活動として「減装ショッピング」という活動があります。2006年から始まり、今年で11年目になります。普段の生活でごみを減らすことができるように、同じ種類の商品に比べて容器包装の重量が約半分の商品を「減装商品」として推奨し、実際に店舗でポップが表示されています。「減装商品」は月に1度作業を行い、学生が独自に決めた基準によりジャンル分け・選定が行われます。

11月には神戸大学近くのスーパー4店舗で2週間「減装ショッピング」のキャンペーンが実施され、過去に行われた「推奨」と呼ばれる作業によって選定された「減装商品」にPOPを設置しました。減装商品はヨーグルト、コーヒー、プリン、野菜ジュース等全てを含めると50種類程度あります。

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また、食事の際に出るごみを減らす活動も行なっています。普段なら捨てる野菜の皮などを使って料理を作る「もったいないパーティー」や、フードロス問題のためのグループワークを企業と合同で行い、毎年5月30日はゴミゼロの日としてイベントを開催しています。

基本的な活動として週に一回、石川先生も含め定例会議を行いますが、基本的に、イベントなどの企画・運営も含めて学生主体で行われます。

最近では環境活動をしているNPO法人団体に与えられるグリーン購入大賞を受賞することができました。また2007年にグッドデザイン賞、2013年に3R功労者表彰の内閣総理大臣賞、2015年に全国の様々な団体が温暖化防止の取り組みを発表する「低炭素杯」にて、ごみを減らすことでCO2を減らすという企画で環境大臣賞金賞を受賞しました。

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――—ごみじゃぱんの魅力を教えてください。

森川さん:ごみじゃぱんの魅力は、ゼミ活動の中では珍しくNPO法人 として活動することになるので、自分たちの意見が社会にしっかり反映されることと、地域に密着した活動ができることです。また、やりたいことをしっかり提案すると採用されることが多いのもやりがいがあります。

――—今後はどのように活動される予定ですか。

森川さん:石川教授の退職(2019年3月)により、ゼミだけではなくサークルとして活動することになり、現在サークル化に向けて体制を整備中です。そのため、新しいメンバーを絶賛大募集中です。もちろん、2019年3月からの加入でも、今すぐの加入でも大歓迎です。企業と一緒に活動したい人、積極的な人、色々な経験をしてみたい人、社会の役に立つ活動をしたい人、大学・学年を問わずメンバーを募集しています。

――—次に、石川雅紀教授にお聞きします。ごみじゃぱんのこれまでの活動や、ゼミ生の雰囲気について教えてください。

石川教授:2006年に、ゼミ生を活動の中心とするNPO 法人として、実際に市場で販売されている商品の包装量の情報を売り場で掲示することで包装ごみを減らす「減装ショッピング」を始めました。当初は、広告代理店と一緒に活動をしていましたが、2010年頃から代理店と学生の間で活動の方向性、企画の実現性などの面でズレがあり、学生主体のゼミ活動として行うことにして今に至ります。現在までの流れを振り返ってみると、学生のアカデミックな努力もあり、順調だと思います。ゼミならではの魅力だと思うのですが、上の学年が行っていたことを、下の学年がよりレベルを高くしようとし、毎年当たり前のようにレベルが上がっていくのを見ると面白いです。

ごみじゃぱんの特徴として前にも触れたように、組織としてフラットというのがあります。ゼミ生の間でも上下関係は全くなく、4回生の意見を3回生が否定するということもよくあります。また、経済学の普通の理論的な問題と違い、我々が扱っている環境系の問題には多様なアプローチがあり答えが1つでないため、その分学生の意見を尊重しています。但し、過去の経験からそれは間違いだと言えるようなものについては、アドバイスするようにしています。学生主体で活動することで、学生自身に自主性が出て責任をもてるようになりますし、私としてはサークルになっても学生が成長してくれる場であり続けてくればいいと考えています。

――—ありがとうございました。

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◯取材を担当した学生のコメント

経済学部2年 前田 真我

環境系の問題を経済学からアプローチするという考えはすごく興味を持ちました。また石川教授には広報のことも教えて頂き、ごみじゃぱんさんの暖かい人柄に触れることができました。